こちら葛飾区亀有公園前派出所 Wiki

本田 速人(ほんだ はやと)は秋本治原作の漫画およびアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に登場する架空の警察官。彼を主役にしたスピンオフ読み切り漫画も存在する。テレビアニメ版での声優は家中宏。またテレビドラマ版では内村光良ウッチャンナンチャン)が演じる。なお当記事では、本田の家族についても解説する。

テンプレート:ネタバレ

プロフィール[]

所属は明確には分からないが、新葛飾警察署交通課白バイ隊所属もしくは新葛飾署に同居する交通機動隊所属。階級は巡査

身長175cm(アニメ版では174cm)、体重40kg(アニメ版では41kg)。血液型AB型。誕生日は2月29日(アニメ版では9月16日)で年齢は不詳(ただし本人が暴走族の取締の際に「年生まれの執念深さをなめんじゃねぇぞ!」と言っている。しかし巳年の年はうるう年ではないので2月29日は存在しない)。「なつかしの荒川遊園地の巻」では本田と両津の年齢差は10歳となっている。上記のアニメ版の設定はすべて71話『追跡!名犬リョーツ』。

一人称に関しては普段は「僕」だが、バイクなどの乗り物に乗っているときは「オレ」に変化する。また両津を呼ぶ際、普段は両さんもしくは先輩(アニメ版では先輩で統一)だが、バイクなどの乗り物に乗っているときは両津のダンナべらんめぇ口調になるのも特徴(なお、初登場時は両のダンナと呼んでいた)。

趣味としてはバイク、少女漫画が大好きである。絵画にも詳しい。料理が得意という一面もある。また、ロックバンドに対する造詣も深く、ギターの演奏もでき、暴走族時代にバンドを組んでいた。白バイ競技会で全国優勝した事もある。

連載の初期には中川の友人で青山署所属の冬本というアメリカンポリスの出で立ちでアメリカ風白バイに乗った警官が登場していたが、ただバイクや銃を静かに披露するだけで、キャラは立っていなかった。これを打破する為に本田が登場し、両者が入れ替わる様に冬本は姿を消している。なお、両者が揃って登場したのは、17巻「ハーレーのち曇り!?の巻」の一度のみである。

人物[]

ファイル:Statue of Hayato Honda.jpg

亀有駅南口に建立された「本田像」(2010年)

実家は南千住東京都荒川区)のバイク屋「本田輪業」(アニメ版でもこの設定だが、71話『追跡!名犬リョーツ』では出身地がなぜか神奈川県となっている。)、。父・改造(バイク屋経営。店名は「本田輪業」だが、カワサキしか扱っていない上、気に入った相手にしかバイクを売らない為、中古でも中々お目にかかれないクラシックバイクも新車で置いてある)と母(本名不明)との間に生まれ、兄弟に妹の伊歩(イブ)と弟の門樹(本名はカドキと読むが、モンキと呼ばれることもある。オイルの匂いを嗅ぐと気分が悪くなる為、自転車しか乗らない)がいる。また、千葉に住む祖父は改造トラクターを愛用している。性格上と本田の苗字にあやかって、ホンダを好み、カワサキを好む親父と喧嘩になったこともある。生い立ちはあまりにも平凡なため(あくまで作中の価値観で平凡とされているものである)、69巻の「本田メモリアル」は両津・中川・麗子がそれぞれ1話分使って描かれているのに対して2/3ページしか紹介されなかったが、後に高校中退になっている。

本田を特徴づけるものとして、極端な二重人格が挙げられる。本来はひ弱な小心者で女性的な面があるが、バイクに乗ると人格が変わり、凶暴、あるいは男らしい性格になる。そのため「二輪の悪魔」という異名を持つ。性格が変わっても記憶は変わらない(ただし14巻では、バイクから降りた時にバイクに乗っていた間の記憶がなかった描写がある)。基本的にはバイクに乗った場合に人格が変わり、下りると元に戻るが、例外もある。初期の頃はバイクを下りた時もしばらく性格がそのままな事があり、両津に指摘された途端にバイクから下りている事に気づいて性格が戻った事があった。逆にバイクに乗った時にも性格が変わらなかった事がある(不発弾の処理の際に爆発に怯えて性格が変わらなかったり、タイムスリップの影響など)。バイクに乗る以外にも、スクラップにされたバイクのハンドルを持った時にも人格が変わっているほか、アニメにおいては両津の作ったバイクのプラモデルのバイクのハンドルを握っても性格が変わっており、絵崎教授のかけた暗示でも同様に性格が変化していた(絵崎教授曰く、これも彼の本来の性格だという)。端的な例としては、ジェットコースターに乗った際に最初は脅えていたが、スピードがのってくるとバイクに乗った時の性格に豹変した事がある。自動車に乗った際は、初期の頃はバイク同様に性格が変わったが、後には性格は変わらなくなった。とにかくバイクは彼の精神面での支えになっているようで、署の旅行でバスに乗った際は、バイクのおもちゃを持ってきていた。とりあえず持っていると安心するらしい。失恋して落ち込んだ時は、バイクから下りられなくなってしまい、顔を伏せたまま走っていた。

また、両津にいろいろな作業につきあわされたり、両津の悪事にもよく加担させられている。しかし、ドジな行動が多いために両津がひどい目にあうケースも少なくはない。

使用する白バイは回転灯を片側だけ外した CB750Four で、エンジンをノーマルの 749cc から輸出車の 900cc のエンジンへの換装(載せ換えられたのは当時輸出していた CB900F のエンジンと思われる)や取り付けたカーステレオで矢沢永吉の曲を聴いている。VFR750/800PGSF1200Pが現行の白バイであり、乙姫菜々等の交通機動隊員は上記に示したバイクに載っているが、本田は連載当初からCB750Fourのままである。ちなみに、元暴走族「関東男連合」のリーダー(初代総長)で、Z2に乗っていた事から「Z本田」という異名をもつ。なお愛車は CBX1000 (初期)と現在ではホンダ車ではないが、GSX1300Rハヤブサを所有し、なお、ハヤブサについては年式的には300km規制の始まる直前の00モデルであり、ヨシムラ製及びデビル製のマフラーへの交換(スリップオンサイレンサーのみかも知れない)がされており、現在では痛単車になっている。(他にも、様々なバイクの部品を組み合わせたカスタムバイク他、複数の所有車があるらしい)。最近バイク以外の乗り物で軽自動車(ホンダ・バモスホビオ)を所有している。サーフボードが屋根につけていて「HAWAII」のロゴとヤシの樹が側面に描かれている。

当初自動車の運転免許を持っていなかったが、17巻の「スピード狂時代!の巻」で葛飾区に実在する平和橋自動車教習所で免許を取りにいっている。教習中に性格が変わり暴走したが、それ以降は免許を取った設定になっている。尚、交通警察官はパトカーでの勤務もあるため実際には自動車免許も必要。

気弱だったため長らく恋人ができなかった(バイクに乗った人格の方に惚れられた事はあったが)。1度本口リカと付き合うも殆ど会えなくなり自然消滅。94巻にてようやく乙姫菜々と恋人になった。当初は女性的な言葉使い(いわゆるオネエ・オカマ言葉)が目立ったが、最近はほとんど見かけない。但し、アニメ版ではオネエ言葉が目立ち乗り物の速度が速くなるだけで性格が変わる従来の本田と変わっていない。

妹の伊歩を溺愛する。伊歩の結婚話が持ち上がった際は、ショックから再び暴走族に戻ってしまうが、それを止めに入った伊歩が涙ながらに言った「結婚をやめる」の言葉に「妹の幸せを願わない兄がどこにいる」と涙ながらに結婚を祝福、暴走族の解散を宣言した事がある(因みにそれらの原因を作った両津は、部長・中川・麗子から責められた)。

両津とは少年時代に会ったことがあり(但し、2人とも気づいていなかった)、本田は3歳の時に球場で三輪車にエンジンをつけて走っていると当時中学生の両津にうるさいと殴られたことがあるほか、観覧車に乗っていて両津に爆竹を落とされたことがある(これがきっかけで妹の伊歩は極度の人見知りになった)。

幼少期に 本田川崎→本田鈴木→本田ヤマハ→本田本田 と改名を繰り返し、最終的に本田速人という名前になった。このことは170-2掲載「『改名くん』の巻」で両津が言っていた。

その他[]

  • 公式大全集『カメダス』では大原大次郎中川圭一を差置いて「両津が起こした災難に巻込まれる頻度の高い人物」と紹介されている。
  • 趣味は上記で挙げたもの以外にもアニメ・ゲーム(恋愛シミュレーションゲームが多い)・音楽(八沢水吉、ローリング・スコーンズ(矢沢永吉ローリング・ストーンズのもじり)等)などがある。コスプレは一般的にブームとなる以前の1984年頃からしていたらしい(149巻)。週に1回秋葉原に行くほどのオタクでもある。
  • 中川グループが開発した人生シミュレーションゲームで、両津と出会わなかったら、本田は警視庁交通機動隊本部長になり6人の子持ちになっている。
  • 本田を主人公にした読みきり漫画『こちら交機の本田 赤のZ追跡中よろしく!』が、秋本治の短編集『こちら人情民生課』(ジャンプコミックス)に収録されている。

家族[]

本田 改造(ほんだ かいぞう)
声:真島啓
本田の父親で、南千住在住。バイク店「本田輪業」を経営しているが、店名とは裏腹にカワサキのバイクだけしか扱っておらず、なおかつ自分が気に入った客にしかバイクを売らないので、年に数台しか売れていない。その為、店内にはマッハIII、W1など数十年前のカワサキのバイクが新車の状態で置いてある(中には川崎が分離させられていた時代のメーカー名だった「目黒製作所」のものも。ただし現行の車体も置いてある)。カワサキにこだわる理由は50ccのファミリー向けバイクを生産してユーザーに媚びる事をしない唯一のメーカーの為。アニメ版のみ作業服(ツナギ)を着ると性格が変わる。娘の伊歩が学生結婚した事には何故か無関心。一見バイク以外には興味が無いように見えるが、いわゆる職人気質の性格であり、作業のノウハウさえわかればピアノの修理も引き受ける。また、祭り好きであり、そのシーズンになると店を休みにする。
本田 エリカ(ほんだ えりか)
声:長浜満里子
本田の母親。ごく普通の女性。登場回数も少なく、台詞も少ない。
アニメ版では家族のほとんどが性格が変わるため両津は「包丁を持つと性格が変わるかも」と予想した事があったがそうでもなかった。
本田 伊歩(ほんだ いぶ)→川崎 伊歩(かわさき いぶ)
声:笹本優子かかずゆみ佐々木瑶子
本田の妹。東都大学(北高尾校)学生。大学の先輩でありホンダ党の川崎瀬刃(ゼファー)と学生結婚する。
アニメ版では象に乗ると性格が豹変する(アニメで本田一家が登場する話のほとんどがこの性格をオチにする)が、原作では悲鳴を上げながらも見事なバイクテクニックで中川主催のバイクレースを制した(この時、無免許だった)。
名前はホンダのスクーターイブから。
葛飾署の交機隊員と派出所メンバーを除き、殆どが本田に妹が居るのは知らない為、両津の彼女に間違えられた事がある。
本田 門樹(ほんだ かどき)
声:植木誠近藤孝行
本田の弟で、高校生。本名は『かどき』だがみんな『モンキー』と呼ぶ。乗り物酔いが激しく、ガソリンの匂いを嗅ぐだけで気分が悪くなる。幼い頃は自動車やバイクの写真を見ただけでも気分を悪くしていたらしい。その為か、自転車を好んでいて、自分の家をマルイシ専門の自転車屋に変えろと常日頃父親に訴えている。両津からは(普段も)バイクに乗った時の本田(速人)の性格と同じだと評されている。なおアニメ版では、自転車に乗った場合のみこの性格に変わる。名前はホンダ・モンキーから。
川崎 瀬刃(かわさき ぜふぁー)
声:楠大典
伊歩の旦那で学生結婚する。整備士資格を所持。本田党でカワサキは嫌いだったが、整備や修理をしている内に、エンジニアとして、製作メーカーは気にしなくなる。本田輪業でバイトしている内に就職したくなるが、改造から、「一度決めた事はやり通せ」と叱責された為、大学卒業後は伊歩と海外でボランティア活動している。

アニメ版での本田速人[]

  • アニメ版では両津を呼ぶ際「先輩」、バイクに乗った際は「両津のダンナ」で統一されている。
  • 原作に準じて頻繁に両津の悪事に付き合わされているが、二人で起こす問題は意外と少なく、同じく葛飾署の左近寺、ボルボと合わせて四人組で問題を起こしていた。基本的に本田は乗り物の運転と切り込みを担当した。
  • 102話『呪いの梅干し壺』では両津が区役所に養子縁組届けを出し、勝手に自分の息子にしてしまった。
  • 三輪車に乗ったり(60話『独身寮は女人歓迎』)、自動車の半分を浮かせて二輪走行にしたときだけ性格が変わるという描写があった。また296話『エンジェル7vsワイルド野郎隊』ではバイクにも乗っていないのに性格が変わっていた。
  • アニメ版ではニコニコ寮に住んでいる設定である。漫画版でも時折遊びに来ていた。

テレビドラマ版での本田速人[]

  • テレビドラマ版では本田の乗る白バイがVFR750Pになっており、バイクのエキゾースト音(エンジン音)を聞いただけでも彼の性格が変わる。
  • 恋人が違う(幼稚園の先生の美佐)。また、彼女もバイクに乗ると性格が変わる。

外部リンク[]

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