ニコニコ寮(ニコニコりょう)は、秋本治の漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に登場する、架空の警察独身寮である。
本項では寮の管理者|管理人である白浜カトリーヌ(吉原トメ)に付いても記述する。
寮の概要[]
寮の様子[]
基本的にニコニコ寮は男性のみの寮である。寮の建物の概要は入口に「ニコニコ寮」と縦書きで記されている看板の付いた門(最初期には出入口上にも「ニコニコ寮」と横書きで書かれていた看板もあった)があり、鉄筋4階建て、1階に管理人室、部屋数は25、1部屋の広さは4畳半~6畳。風呂とトイレは共同。食堂もある(食事は管理人が作る)。1部屋に2人の相部屋が基本であったが、時代の流れやプライバシー問題等で、現在は1人部屋が基本になった。なお、相部屋の時でも両津はわがままを言って1人で住んでいた(ただし麻里愛と相部屋になった時期もあった)時期が長かったが、2010年9月18日発売の週刊少年ジャンプ掲載の作中では凄苦残念と相部屋となっている。又、かつては怖い(外見がヤクザのような)寮長もいて、初回から連載初期に数回登場したが、16巻を最後に存在は不明になった(最後の16巻においても、存在が示唆されたのみで姿は登場していない)。
住所は東京都葛飾区亀有8-8(第96巻第5話の両津の運転免許証に記載)。連載の描写を見ると、葛飾警察署から数分程度の住宅街にあり、入居者は徒歩もしくは自転車で通勤している模様である。女子寮は別の場所にある。
なお、入寮自体は強制ではなく、主要な登場人物である中川圭一は自身のマンションに住んでいる他、法条正義も警察官になった際、実家から一般のアパートに引っ越している。また、主人公の両津も連載開始から長らく寮住まいであるが、一時期の間だけ親戚の擬宝珠家が経営する超神田寿司に住んでいたこともある。
後に寮の前にコンビニエンスストアが開店した。
作品内での寮[]
第5巻第6話で寮が初登場。この時の内容は後輩の巡査である南と松本の送別会であった。管理人の吉原トメ(後に白浜カトリーヌに改名)も同時に初登場した。この時、両津勘吉はデンセンマン|電線音頭を踊っていた。管理人はこれ以降時折作中に登場する。
両津(日暮も)の部屋は、数回爆発物の暴発により破壊されたり、ゴキブリやカブトムシ、クワガタ、さらには寮の大浴場で大型の鯉である「両津三色」を飼育していた事もある。クワガタの回では両津の不在の時に住人から苦情を聞き付けた管理人により殺虫剤が焚かれたこともあった。
独身寮自体は5回も建替えられており、内4回は両津が原因で、後の1回は日暮が壊した。
第88巻第8話では管理人が入院して不在なのをいいことに「マドモアゼル亀有」と言う名前に勝手に改名し、両津は寮の空き部屋を民間人に入居させて家賃を取っていたこともあった(仲介をした不動産業者が交通の便と環境の良さを評価し、家賃月7万円、管理費月1万円)。しかしこの件が部長の大原大次郎に見つかり、両津はおしおきを受ける。また第72巻では寮の照明を自家発電にし、蛍光灯を100Wにしたり、売電後は20Wにしたり等の行為も行い、その他コンビニエンスストアの賞味期限切れの弁当や品物を店舗からもらい、それを利用して賞味期限の改竄をし、鎌田巡査の「それは犯罪行為だぞ!」との忠告も無視した上で、寮前の庭で「両津ストアー」と言う店を開設して半額で販売したこともある。これらの時も大原と住人などにおしおきを受けることになった。
それ以外にも第32巻第8話では、この時も管理人が旅行で不在なのをいいことに両津がバナナを使った変わった料理を寮の住人に無理矢理食べさせていたが、寮の住人の数人が管理人に密告し、管理人も仇を取る為に住人と団結して参戦し、管理人立ち合いで両津自身もその変わった料理を食べさせられた(その時の献立はバナナのごま和え、バナナの天ぷら、バナナの油炒め、そしてバナナごはんの4種であった)。
ほとんどの部屋にはエア・コンディショナー|クーラーがなく、夏場には唯一設置されていた太田の部屋にあるクーラーに両津が目を付け、それを使って他の部屋にクーラーの風をダクトを使って送り込んだりしたこともあった。この間、太田のクーラーは他の部屋専用となり、太田自身は使用できなかったことに「暑いよ」と不満を漏らしていたが、後に両津により中古のクーラーを進呈された。両津は太田以外の住人にも中古クーラーの取付けも受付けていたが、この受付は10月取付け予定以外は有料であった(その時の相場は1万円で9月、2万円で8月の取付け工事予定)。
両津の退寮後は、一時期住人がマネキン人形や部屋内で超合金の製造を行うコレクションを集める行為があったが、両津と管理人との話し合いなどで収集を止めた住人も一部ながら存在した。
屋上は、両津が設置し太陽光発電|ソーラー発電のソーラーパネル|パネルが並べてあり、空いているスペースには法条の家庭菜園がある。
寮の住人[]
- 管理人(寮母)
- 声 - 天野慶子
- 寮の初登場の第5巻第6話で管理人も初登場。以後管理人は不定期ながら何度も登場している。登場当初と現在の容姿はさほど変化はないが、鼻の下のシワがなくなっているという変化はある。
- 長らく名前は不明であったが初登場から約18年後の第88巻第8話で姓が「吉原」、カメダス2で名前が「トメ」であることが明かされた。しかし第150巻第6話では「白浜カトリーヌ」という名前であることになった(ただし秋本・カトリーヌ・麗子とその家族とは何の関係も無い)。
- 寮の住人に対しての面倒見が良い。そのため管理人の世話になっている住人より親しまれており、その感謝の言葉を住人からもらった際「でも両さんの世話に比べたらなんともないよ」と言っている(「こち亀 ヒットパレード」2008年11月号より)。
- 両津からは「おばちゃん」(稀に「ばあさん」)と呼ばれている。30年以上にも及ぶ長い付き合いから、両津に屋根の修理や管理人の代理を依頼する事もある。また両津にはある程度好意的であり、両津の退寮後もその部屋を空けて待っていた。
- なおアニメ版172話『人生をやりなおせ』によると両津と出会わなければ「全国寮母さんコンテスト」に優勝し幸せな暮らしを送っていた。
主な住人
- 両津勘吉 - 超神田寿司住み込み→現在は寮に戻っている。
- 麻里愛 - 女性になったため現在は女子寮に。ただし女性になる前の第80巻第1話から女子寮に移っている。またアニメ版では当初から女子寮という設定であるが、何度か両津の部屋に押し掛けたこともある。
- 日暮熟睡男
- 法条正義 - 凄苦残念に改名。
- 左近寺竜之介
- 戸塚金次
- 又崎巡査
- 太田巡査
- 恵比須巡査
- 松本巡査
- 南巡査
- 鎌田巡査
- 板池巡査 など
- アニメ版では本田速人も寮に住んでいた。原作でも両津の部屋に入室することもある。
- 寮の住人は、両津・法条・板池の3名まで減っていた時期があった。
- 中川圭一のドキュメンタリー番組を制作する際には、中川はニコニコ寮の住人という設定になっている。
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